Saori's Journal

Tuesday, March 06, 2007

大野一雄について


『大野一雄 百年の舞踏』(フィルムアート社)を読んだ。

「箸を持ってご飯を食べるときに、
その箸が宇宙の果てまで伸びていって、
喜びのような、
悲しみそのもののような箸となって、
あなたが食事するときに何気なくもつ箸が
そんな箸であってほしい--------------大野一雄」 (p.95)


大野一雄がレマン湖で佇む写真を見ていると
まるで映画『天上桟敷の人びと』のバチスト(ジャン・ルイ・バロー)が髣髴とする。


声にならない声を
か細い指先で包みこむような優しさのある表現。


熱い涙が頬を伝って沁みいるような体の表現を
私も年を重ねるごとにいつか出来るようになれたらと思う。

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